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農業から学ぶ感染症対策

10年以上定期購入をしているお米の農家さんから、新米のお知らせが届きました。その中の文章が響いたので、共有します。


農業から学ぶ感染症対策

新米あいさつ

 

令和から2年が経過しましたが、新型コロナウイルスの感染は未だ収まらず、変異ウイルスとのイタチごっこが続いています。農業は生きものを扱う産業ですので、ウイルスなどの病気や虫・鳥・獣と常に隣り合わせで、ずっと戦ってきました。

 

特に農薬を使わない農業においては、その中で最も大切なことは距離をとることで、それまでの大量生産の農法を捨てて、農作物を密にしないことと、生きものとの距離を適正に保つことを20年以上行ってきました。

 

そして、問題が生じた時には発生源を特定し直ちに切り離しと隔離を行い、周囲の刈り取りや野焼き、家畜においては徹底した消毒と場合によっては殺処分など、厳しい態度で対策を講じて蔓延させないことが重要です。

 

つまり、予防においても対処においても常に自分から先に変化し、日常を捨てて迅速に対応するということが重要なのです。

 

しかしこれが、人間社会においては何より難しいようです。

 

(中略)

 

また、米の市場価格では、現在これ以上ない低い価格に暴落し大混乱しています。これは今までの「自分たちの販売で赤字が出れば、農家から買い叩いて仕入れ価格を下げればいい」という昔ながらの業者の考え方によって、生産者と消費者を利用した尻拭いが今なお横行しているからです。このような旧態依然とした考え方では、この先の持続可能な未来はとうてい望めないでしょう。

 

今ここで、消費者のみなさんとの関係が続いているのは、正しい問題への向き合い方にずっと以前から気づいて、信頼関係を築いて来たからに他なりません。

 

私たちにとってはすでに当たり前でも、社会全体から見るとまだまだ新しい取引の形であります。そして、これからもより良い関係であるためには、この先を常に模索し、形が変わっても関係が変わらないように変化し対応しなければなりません。

 

(後略)


農薬を使わない農家から見ると、感染症対策の不備が見えるのでしょうね。そして、持続可能な未来を作るためには、購買方法、流通を変えることも大切なようです。