「入眠儀式」という言葉をご存知でしょうか。儀式というと大げさに聞こえるかもしれませんが、要は就寝前に決まって行う習慣のことです。「これから寝る準備に入りますよ」と身体に教えてあげることで眠りにつきやすくなります。日記をつける、読書をする、白湯を飲む・・・など、リラックスできるものだったら何でも構いませんので、ぜひ毎日のルーティンに取り入れてみてくださいね。

身体は疲れているのになかなか眠りにつけない、忙しい仕事の合間を縫って寝る時間を確保しても寝つけない、なんてことはありませんか?そういった方は、よく眠れなかったせいで作業効率が落ち、さらに睡眠時間が少なくなって・・・という悪循環にも陥りがちです。
そもそも、なぜ疲れているはずなのに眠れなくなってしまうのでしょうか。まず考えられる原因は、ストレスです。忙しい時期はさまざまなストレスにさらされます。ストレスを感じていると交感神経が活発になってしまうので、なかなか眠りにつけなくなってしまうと考えられています。
また、パソコンやスマホなどの強い光も交感神経を優位にさせてしまうので、寝る直前まで仕事をするのは避けた方が無難です。同様の理由で、息が切れるような運動や入浴も、最低でも就寝の1時間前までには済ませた方が良いでしょう。
交感神経が活発になると寝つきが悪くなるということは、副交感神経を優位にさせると寝つきがよくなると言えます。そこで今回は、副交感神経を優位にさせるのに効果的な「就寝前の習慣」をご紹介します。もちろん単に眠れないときにも効果がありますので、ぜひ試してみてください。
◎身体の緊張を緩和する「筋弛緩法」
身体が緊張していると眠りにつきにくくなります。そこで緊張をとる「筋弛緩法」のやり方をご紹介しましょう。仰向けになり、脚は肩幅ぐらいに開きます。腕は自然に体から離れた位置に置きだらんと伸ばして、手のひらは上に向けます。
この態勢がとれたら、ぐっと力を込めて手を握ります。5秒ほど力を入れたら一気に脱力。これを数回繰り返します。手の脱力を終えたら、今度は足首を天井の方にぐっと曲げて力を込めます。こちらも同様に5秒キープしたら脱力、を数回繰り返してください。
◎腹式呼吸
腹式呼吸にも身体をリラックスさせる効果があります。まずは仰向けでお腹をへこませながら口から息を大きくゆっくり吐きましょう。吐ききったらお腹を膨らませるように、今度は鼻から息を吸います。息を吸いきったら、ゆっくりと口から息を吐きましょう。口から息を吐くときは、吸ったときの倍ぐらいの時間をかけると効果的です。
◎それでも眠れないときは
眠れないときに眠ろうと焦ってしまうと、逆にその焦りがストレスとなり眠りにつきづらくなります。眠れないときはいっそベッドから出てみるのもおすすめです。
ただこのときスマホやテレビなどの強い光を見たり、カフェインやアルコールを摂ったりするのはNG。読書などで穏やかに過ごしてください。